感情労働

 今話題の「感情労働」という言葉、ググればうじゃうじゃ出てくる。
 今朝(6月12日付)の朝日新聞天声人語」でもすぐにブチ切れる親への対応に苦慮する学校教師のことを例に引き、感情労働について書いていた。曰く「客として理不尽を言う人が、仕事では客に理不尽を言われる立場にあることもあろう。そしてまたその客も……。弱い立場の者をストレスのはけ口にする、やるせない『堂々巡り』が透けて見える」と。
 確かに看護師とかCA(旧名スッチー)とか、さらには広くサービス業の人々は日々感情労働的な作業を強いられ、苦労も多いのだと思う。大変な仕事だ。そして毎度泥酔してご迷惑をおかけしている飲み屋関係の皆様、この場を借りて謝ります。すいません。
 でもね、オレはこうも思う。「被感情労働」というか「感情客」というか、こっちが感情を抑えてサービスを受けなければならない場面も急増しているのではないか、と。
 客を客とも思わない店員、マニュアルでしか動けない店員、異常に手際が悪くいろんなことに時間がかかりすぎる店員、注文したものを平気で忘れる店員、不備を突っ込むと逆切れする店員、絶対あやまらない店員、表面上は丁寧だけど気持ち悪い日本語をなんとかしてほしい店員……さらにめちゃくちゃ高飛車な医者や看護師、もの凄く横柄な警官なんてのもいる。
 あ、アレも言いたい! 食わせてやってるんだってー態度のすし屋とかラーメン屋!
 2年前、松葉杖をついて京王線国領駅に降りた際、階段の昇降が怖かったので、車椅子用のスロープ出口を使わせてくれと頼んだら「車椅子以外の人はダメですね」としか言わず、それ以上は全く取り合おうとしなかった駅員もいた。
 最近の社会保険庁は労使双方とも国民の感情を逆なでしまくりでしょう。もちろん行政サービスの「客」は国民だ。税金という代金を払っているのだから。
 なんで金払ったこっちがヘイコラしなくちゃいかんのだ?
 結局、客の理不尽と接客側の理不尽がぶつかり合う、物凄く不機嫌な時代なんだねぇ、今は。
人気blogランキングへ