映画『毛皮のエロス』

ローライフレックス3.5A

『毛皮のエロス/ダイアン・アーバス 幻想のポートレイト』を観た。まぁ内容について多くは語るまい。簡単に言えばよりエロティックな『不思議の国のアリス』といったところ(『アリス』も充分エロティックだが)。
 ただカメラ好きとしては冒頭からライカハッセルブラッドが出てくるのでちょっと嬉しくなって観ていた。主役のニコール・キッドマン演じるダイアン・アーバスが使っているのはローライフレックスだ。このカメラはオレも大好きで、ローライフレックス3.5Aを1台と、フレックスの廉価版のローライコードというモデルを2台所有している。6×6の正方形の写真が撮れるカワイイやつだ。
 ところがやっぱりというかなんというか、別にあら探ししようと思って観ていたわけではないのだが、劇中ローライの使われ方に変なところをいくつか見つけてしまった。
 まず、フラッシュバルブをビューレンズのバヨネットに取り付けているのだが、シンクロコードが接続されていない。あれじゃフラッシュはとばないよん。
 あと、プログラムの表紙に劇中で使用されたとおぼしきローライが載っているのだが、それを仔細に見るとどうやらオレのと同じ3.5Aじゃないかと思われる。映画を観ていたときも「レンズが小さいから2.8系ではなく3.5系だな」とか「露出計はないからEやFじゃないな」などはわかった。1958年という時代設定からしてもFであるはずはないんだけどね。いずれにしてもローライフレックスの特徴であるオートマット・モデルのはず。オートマットとはフィルムを装てんするときに、細いローラーバーの下をくぐらせることによって、自動的に最適な位置までフィルムが送られる便利な機構のこと。1937年のモデルから搭載され、50年代以降のモデルにはほぼ間違いなく設定されていたものだ。
 ところが映画の中でダイアンがフィルムを入れ替えるシーンが出てくるのだが、そのローラーバーを通していない。ダメダメダメ、それじゃちゃんとフィルム装てんできないって(笑)。
 揚げ足とりですいません……。
 再度言うが映画の内容について細かくは触れまい。ただ、もう少しダイアン・アーバスという写真家の仕事内容について語って欲しかったという気もするし、彼女の作品も紹介してもらいたかったとは思う。これは著作権の関係がクリアできなかったのかな?
 それはともかくニコール・キッドマン、御歳40にしてなんともお美しい! 後半には結構過激なHシーンもでてきたりなんかして、ワォ! ってなもんです。でも最後のヌーディスト村でのシーンに一瞬チラっとでてくるおっぱいはきっと吹き替えだろう。ホンモノだったら……凄い(笑)。
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炎のごとく―写真家ダイアン・アーバス

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