イヤな客にだけはなるまい

 先日、調布にある日本酒の品揃えが豊富なことで有名な居酒屋「K」に入った。有名店だから以前から知っていたんだけど、入ったのは初めて。というのは、チラりとイヤなウワサも聞いていたからだ。そのウワサとは「とにかくスノッブ」。なんか日本酒通が集まってグダグダいってるんじゃないか、というイメージだ。それでなんとなく足が向かなかったのだが、とにかく一度行ってみようと、酒好きの友人と一緒に入店。休日の夜10時頃だったがそこそこ混んでいた。
 メニューを見ると、確かに日本全国の地酒がいろいろ揃っている。オレは辛口が飲みたくて岐阜の三千盛、友人は高知の酔鯨でスタートした。続いてオレは奈良の春鹿、そして友人が「天狗舞お願いします」と言ったところで、どこからともなく「天狗舞かよっ」という声が聞こえた。
 小さな声だがとにかく聞こえたのだ。友人に確認すると、彼女も確かに聞こえたという。オレはガタッと席を立って「誰だ! 今言ったやつ」……とは言わなかったが、とにかくムカついたね。そして思った。こういう連中が日本酒を楽しむ人たちに水を差しているんだな、と。さらに、趣味の世界にありがちなことだよな、オレもソウルバーとかであーゆーイヤな客にだけはなるまい、と妙に自戒したりして。
 店自体はまあまあ悪くは無いと思うが、あんな客を飼っとくなよ、ホントに。
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